投資詐欺って
政府によるゴリ押しの甲斐もあって、日本に投資というものがどんどん浸透していっているように思われる。同期や両親、果ては行きつけの整備工場の人達までnisaや株やらfxの話を持ちかけられたりしたものだった。
僕の投資スタイルはもうずっと前から決まっていて、全世界株式(除く日本)メインでその他は無くなってもいいお遊び的なブルベアファンドやら仮想通貨やら個別株である。車を持ってからはnisaとidecoに2本化していて、ボーナスが入った時だけお遊びにほんの少しのお金をつぎ込む程度に留めている。
正直ここまで来るのに時間やら勉強を要したように思う。本やWSJの記事もたくさん読んだし、勉強もした。
でも一番自分にとって理解を深められたのは、実際に自分で金を出してみるという行為、ズバリこれに尽きると断言できる。まぁ自分で実際にやってみるというのは投資に限らず、あらゆる分野において重要な事だろうが。
さりとて、それならとりあえず行動を起こせば良いのかと言われるとそれは明白にNoである。検索エンジンで「投資詐欺」と検索してニュースの欄を見てみれば良い。正月辺りはさすがに件数が減っていたが、今でも毎日のように日本国の何処かの誰かさんが何百万、何千万、果ては何億も(流石にここまではあまり無いけれど)騙し取られたというニュースがずらずらと出てくるだろう。
これらは「とりあえず行動」の末路だと僕は感じている。老後が不安だ……でもどうすれば良いか分からない……政府とかテレビが言ってるnisaがイイらしい……という訳でインスタやらラインやらのよく分からない広告をクリックして詐欺られるというのが大まかな流れなのだろうか。或いは口先では「皆平等が一番!金について話すのは汚い!!」とか嘯きつつも内心はその皆とやらを出し抜くために、無い頭を絞って適当に検索なり何かしてして騙されにいったのだろうか。騙される奴の脳内なんか知らないし知りたくもないから憶測で書いてみたのだがどうだろう。50代60代の高齢が騙されたニュースなんかを見たら彼らのその後の生活や報道されていないだけで、必ず1度は起きているであろう家族親族との言い争いなんかに思いを馳せてしまう。悪趣味なのは分かっているが、止められない。
最近の投資詐欺は(騙される奴にとって)かなり巧妙化しているらしく、何より一番恐ろしいのは、一度騙されたら取られたお金はまず返ってこないとこれに尽きる。投資詐欺で普通に検索をかけるとまずは弁護士の宣伝ページが出てくるが、弁護士に頼んだとてこれらの投資詐欺は犯人が海外にいる(と思われている)ので捜査権が及ばず、騙されて大金を失った上にさらに無駄金を払うという、仕事に関しては無能を自称する僕も真っ青になるほどの無能ムーブをかまして終わるのが関の山である。日本人が貧しくなっているなんて嘘なんじゃないかとさえ思う。貧しいのにこんなにお金を持ってるやないか。……という冗談はさておき。
これだけ散々こき下ろしてきたけれど、悲惨な彼らの姿は僕たちに大いなる教訓を与えてくれる。当ブログに限らず様々な信頼できる情報源でも散々言われている事ではあるが、投資の基本を今一つおさらいしていこう。
- 自分の元にやってくる「美味しい話」は須らく詐欺
- 国債と預貯金以外で元本保証を謳う投資話は全て詐欺
- 幅広く分散された低コストのインデックスファンドを長い間保有していれば大概勝てる
- 投資詐欺は他人事と決して思うべからず
- 自分のお金は自分自身で責任を持って運用すべし
- 自分の欲望に正直になろう
正直この6つは金を取ってもいいであろうレベルの、言ってしまえば僕みたいなリスクを取りたくない投資家における究極のネタバレ、チートコードなのであろうが、これらが身に染みて実感できるのは騙されたり、大負けしたり、あるいは自分で金を投じた後と決まっているのだ。当然僕は読者諸兄に後者の方法で実感していただきたいと考えている。
結びに
行動してみるのが重要なのは言うまでもないが、その前に一寸立ち止まって考えてみるというのもまた同様に重要なのでは無いかと思う。上記の投資詐欺被害者を見て頂きたい。とりあえず行動した結果、大金をだまし取られ、更に行動力を発揮して役に立たない弁護士に依頼して着手金を取られている者もいる。無論成果はゼロで。彼らの生態は検索エンジンではなく、ヤフー知恵袋にて観察することが出来る。検索ワードは「投資詐欺 弁護士」だ。どこそこの詐欺ファンドがイイと言っていたから投資して金を失い、今度はどこそこの法律事務所がイイと言われたから依頼して、着手金だけ取られて後は放置プレイである。どの本に書かれていたかは覚えていない(多分バートン・ビッグスが書いた本のどれか)が、「自分のお金は自分で責任をもって扱うべき」という一節は僕の生き方の指標の一つとなっている。この重要な基本を忘れると悲惨な目に遭う。哀れな投資詐欺被害者の姿は僕たちにそれを教えてくれるというものだ。というか、どうせこれだけ言っても騙される奴は騙され続けるのだろうし、新たなる被害者もこれから増え続けるのだろう。だからいっそのこともう行くところまで行ってしまったらいい。そうしたら長らく海外に後れを取ってきた日本人の金融リテラシーも少しは進歩するだろう。こうして何一つ学習せず人任せにし続けた先人達の死屍累々の上に我が国が目指す金融先進国は築き上げられるのです。……なーんてね!
追記: 冷たいようだが僕はこの手の詐欺の被害者達には同情などしない。彼らの人生が今後どれだけ苛酷を極めようとも金銭的支援はしないし、自己破産、離婚、自宅を競売に出したり廃人同然になったり、果ては自ら命を絶ったりする人もいるにはいるらしいが、僕の人生にはなんにも関係のない事である。
じゃあ何で毎日のように投資詐欺に関するニュースなんかを僕は調べたりしているのだろう。他人の不幸を喜ぶため?違う。自己防衛、詳しく言えば手口を知って詐欺に引っかからない事で彼らの犠牲を無駄にしないためだ。僕は自分は詐欺に引っかからないなどと思った事は一度もない。明日は我が身かもしれないのだ。それは常々痛感している。そして誰も助けてくれない。だからこそ手口を知って対策を練るのだ(対策と言っても基本を徹底するだけの話だが!)。こうする事で彼らも少しは浮かばれるというものだろう。